児童発達支援とABAってどうちがう?支援施設スタッフがわかりやすく解説
発達障害のあるお子さんの支援に携わる中で、「児童発達支援」と「ABAって何がちがうの?」と聞かれることがよくあります。同じように疑問を持たれたことはありませんか。
児童発達支援は、市区町村が実施している福祉サービスで、障害の有無や程度にかかわらず、保護者が申請すれば利用できるしくみです。
まずお住まいの市役所や区役所で「受給者証」の交付を受け、そのあとに事業所を見学し、子どもに合いそうな施設を選びます。見学は親だけでなくお子さんも一緒に参加できますから、「ここなら通えそうかな?」と、実際の雰囲気を確かめながら決められますよね。
利用を希望すると、相談支援事業所のスタッフが家庭を訪問し、現在の様子や困りごとを丁寧に聞き取ります。その内容をもとに支援計画がつくられ、事業所と利用契約を結んだところから本格的な訓練がスタートする流れです。
多くの施設では、その訓練の土台に「ABA(応用行動分析)」が使われています。
ABAは一言でいうと、「叱るよりも、望ましい行動を具体的にほめて育てる」ための科学的な考え方です。行動の前後を「ABC分析(A=きっかけ、B=行動、C=結果)」で整理し、問題が起きやすい場面を変えたり、成功しやすい環境をつくったりしていきます。
たとえば、すぐ席を立ってしまう子どもの場合、「じっと座りなさい」と叱るのではなく、
- どんなタイミングで立ってしまうのか
- 座り続けられたときに、どんな良いことが起きるとがんばれそうか
を一緒に考え、「今日は5分座れたね」「さっきは自分から戻ってこられたね」と、行動そのものを言葉で強化していきます。
訓練の場には保護者も同席することが多く、その場でABAの考え方を学べるのも大きなポイントです。自宅でも同じ関わり方ができるように、スタッフが声かけの例や環境調整の工夫を具体的に伝えてくれます。
ABAは1930年代から研究されてきた実践と理論の体系で、医療・教育・ビジネスなど、世界中のさまざまな分野で活用されています。私自身、学生のころから児童発達支援に関心を持ち、会社員として働きながらボランティアや勉強会に参加してきました。
「叱らずに行動を変えていく」というABAの考え方に出会ったとき、子どもだけでなく、大人のまなざしも楽になる支援だと強く感じたのを覚えています。
今も現場で子どもの笑顔が戻ってくる瞬間に立ち会うたび、「このアプローチをもっと広めたい」と思わずにはいられません。
あなたのまわりに、発達障害や子育てのことで悩んでいる方がいたら、児童発達支援やABAという選択肢があることを、そっと伝えてみたくなりませんか。
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